遊びは終わりだ

2015年1月6日

 昨日あたりから、やや私の精神状態が不安定になった。「もう日本へ帰らなくてはいけないのか。まだ仕事には戻りなくない。もっとゆっくり休みたい。このままヨーロッパに留まりたい」などと実現性のないことをあれこれ考えて、もやもやしていた。
 昨日(4日)は、午前中に1時間40分の列車の旅でチューリヒへ戻り、ホテルにチェックインしてすぐオペラハウスへ。「アンナ・カレーニナのバレエを鑑賞した後、ここに滞在している生徒と食事、といった1日を過ごした。昔ならこの程度で疲れるはずはないのだが、どうも最近は精神的体力が落ちてきたような気がして困っている。
 今日は、午前中は美寧子がピアノの練習に行ったので、少しずつヴァイオリンをさらいながらのんびり部屋で過ごし、午後からは町の中心部に出て、食事をしたり散策したり、そして夜はエレーナ・ガランシャというラトビア出身のメゾソプラノ歌手の素晴らしいリサイタルを聴いた。
 これだけ楽しいことをすれば、もう観念して帰国便に乗るしかない。実は、そろそろ日本のことがいろいろ気になり始めている。今夜は、ノートを見ながら23日の発表会のリハーサルの順番を、あれこれと考えていた。11日に開かれる、4月の「記念コンサート」の実行委員とのミーティングについても、必要な準備をしなければならない。そう、残念ながら、もう遊んでいる暇はないのだ。願わくば、帰国便が無事に飛んで、予定どおり元気に帰宅できることを。そして、金曜日からのレッスンも楽しく明るくできるように、音楽の神が後押ししてくれることを祈りつつ、今夜の眠りに着こうとする私である。