わからないこと

2020年1月31日

世の中には訳のわからないこと、不思議なことがたくさんある。長く生きていれば、もう少しいろいろなことがわかるようになるかと思っていたが、むしろわからないことが増えているような気がするこの頃である。
 そんな中でも、私が特に不思議なこと、それは安倍首相が高い支持率を保っていることだ。あらゆる面で自己中心的であり、国会答弁での不遜な態度や品位を欠く振る舞い、アメリカ一辺倒の政治姿勢など、私からみればほとんど良いところのない首相だが、それでも根強い支持を得ているのは、「彼がやっていれば安心だ」といった気分が、国民の中に根付いてしまっているからなのかもしれない。
 10年前はあれほど没落していた自民党が、短期間に勢いを回復した原因はいろいろあるだろうが、おそらく民主党に魅力的な政治家がいなかったためなのだろう。民主党が政権を担っていた3年間の政治に、国民はとても悪いイメージを持っているようだ。「本当にそれほどひどかったのだろうか」と個人的には疑問もあるのだが、首相が次々に変わるなどばたばたしたのは事実だし、東日本大震災の発生も、民主党政府には不幸なことだった。とにかく、悪いイメージを国民に刷り込んでしまった民主党政権への反動が、今の安倍長期政権を成り立たせているのは確かなことだろう。
 アメリカを率いるのは、安倍さん以上に自己中心的なトランプ大統領である。「あんな人に付いて行く首相の気が知れない」と私は思うのだが、おかしくなってしまったアメリカであっても、くっついている方が安心だと考える日本国民がおおいのだろう。もしかしたら、昔昔無謀な戦争をしてしまった相手へのコンプレックスが、国民に植え付けられているのかもしれない。だが私は、いくら安心だといっても、モラルの欠片もないトランプ大統領に付いて行くのは、やはり間違っていると思うのである。
 メディアによっては、今も熱心に「桜を見る会」を取り上げているところがある。一方で、「いつまで桜で騒いでいても仕方ない」との批判もある。勿論、中国発の新型コロナウィルスなど、「桜を見る会」以上に差し迫った課題は多いが、だからと言ってこの問題をうやむやに終わらせてよいことはない。
 税金で行われる催しを私物化し、選挙違反すれすれのことをやりながらのらりくらりとはぐらかす、こんな首相がいる国は、決して「美しい国」ではない。国会でヤジを飛ばしたり、場違いに「天皇陛下万歳」と叫んだり、こんな首相はダメなのである。
 ただ、いくら野党の議員やメディアが頑張っても、首相を退陣に追い込むことができないのが、今の日本だ。これは「モラルがダメだ」と言うだけでは首相を辞めさせることができないほど、日本全体のモラルが低下してしまった証拠ではなかろうか。「今の首相よりもっと人格の優れた首相候補がいるか」と問われると、少々困ってしまうのが現状だ。本当にどうしたら良いのか、どうすればもっと良い日本になるのか、考えれば考えるほどわからなくなる。そんな思いを抱えて、1月から2月へと時が流れて行く。